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2022/1/24 更新

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【ボナペティフランス】カトリックの祝祭「謝肉祭」のフランス流 楽しい!美味しい!祝い方

謝肉祭や「マルディグラ」という行事の名前を聞いたことはありますか?フランスの謝肉祭では、華やかな仮装をしてパレードが行われます。ブラジルだとリオのカーニバルで有名ですね。今回は、「マルディグラ」の由来と、そこで親しまれている美味しいものについて、ご紹介します。

謝肉祭はどんなお祭り?

謝肉祭になじみがなくても、イースターはご存知でしょうか? キリスト教では、春に祝われる復活祭「イースター」までの40日間、キリストの受難を分かち合う期間として「1日1度だけの食事」「肉・卵・乳製品は食べない」など、食事の節制をしなければならない四旬節(しじゅんせつ)という期間があります。
そしてその四旬節の始まる1週間前の期間を、「謝肉祭(Carnaval)」としました。祝祭の期間として、街中で仮装をしてカーニバルをしたり、お肉や美味しいものをたっぷり食べる習慣があります。そして謝肉祭の最終日を「マルディグラ」と呼びます。今は昔ほど節制しないようですが、マルディグラでは、変わらず美味しいものを食べて飲んで楽しむという習慣が残っています。

謝肉祭の最終日「マルディグラ」は仮装パレードに繰り出しご馳走ざんまい

フランス語で「肥沃な火曜日」を意味する、謝肉祭の最終日「マルディグラ」について詳しく話しましょう。マルディグラのパレードで特徴的なのは、何といっても仮装。古くは、貧しい人は王様に、男性は女性に仮装するなど、普段の役割とは逆になり、パレードを盛り上げました。
今でも、フランスの子どもたちは、カーニバルの期間になると、好きな衣装や仮面をつけ、仮装して登校する習わしが残っています。
もっともフランスで有名なカーニバルは、世界三大カーニバルと言われるニースのもの。毎年、「王様」をテーマにした巨大なキャラクターを山車に乗せ、街中を行進します。夜になると、イルミネーションパレードとなり、最終日には、海辺で花火も打ち上げられクライマックスへ。浜辺から火矢が放たれ、「冬の王様が去った。」と祝福します。盛大に花火を打ち上げる様は一見の価値があります。

おやつにはクレープやワッフルのほか、卵を使った揚げ菓子の「ベニエ」が地方色豊か

復活祭まで食事の節制をしなければならないので、謝肉祭では、その分美味しいものをたっぷり食べようという習わしが古くからあります。フランスの街中では、1月中旬から3月ぐらいまで、クレープやワッフル、卵と小麦粉をたっぷりの油で揚げるベニエなどの美味しいお菓子が店頭に並ぶようになります。四旬節までに保存がきかない卵を使い切るため、卵を使ったお菓子がたくさん作られたとも言われています。

ベニエの中でもよく知られるのが、リヨンの「ビューニュ」。ビューニュは、16世紀のリヨンのサンピエール修道院で作られたのが発祥と言われています。小麦粉とバラ水で香りをつけた生地を薄く伸ばし、油で揚げるのを修道女が考案しました。揚げたてのビューニュに粉砂糖をたっぷりとかけると絶品!
ビューニュの種類は、パリパリとした薄い生地のものだけでなく、卵や牛乳を加え、ドーナツのようなふわふわ食感にしたビューニュ、オレンジ水で香り付けしたビューニュなどさまざま。
油で揚げられたお菓子ですが、バターが使われていないため食感が軽く、ついついつまんでしまいたくなる美味しさが人気なのです。

やっぱりフォアグラやプーレロティはパーティー料理の定番

謝肉祭では、お肉料理もたくさん食べられます。フランス人は、とろける食感、豊かな風味が楽しめるフォアグラが大好き! お祝いの時期には、スーパーにも山積みにされ、各家庭でテリーヌなどの前菜や、デザートなど、さまざまにアレンジされ親しまれています。

また、パーティー料理の定番であるプーレロティ(鶏肉のロースト)も人気です。豪快な鶏肉丸焼きを、ワイワイみんなで取り分ける姿は、パーティーを盛り上げるのにうってつけ。皮は香ばしく、中はふっくらジューシーなのが丸焼きの醍醐味です。

春を待ちわびる素敵なイベント「謝肉祭」。たっぷり美味しいものを食べる習わしを参考に、時にはちょっぴり贅沢なご馳走で、食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。

おすすめ商品

  • クレープ

    ¥627(税込)

  • フランス南西部産 フォアグラスライス(ソテー用)

    ¥2,355(税込)

  • 国産若鶏のローストチキン(ハーブ風味)

    ¥2,139(税込)

更新:2022/1/24

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